Amigos No.89-3
2009年12月

わくわくドキドキ リマ日記(3)

山田 恵美

*航空券を買いに行く*

 5月6日、アレキパというペルーの地方都市へ遊びに行くことにしました。そこは、アメリカよりも凄い??といわれている渓谷があり、 運がよければコンドルが見られます。そして、ビクーニャが生息している地域があり、温泉もあり、見どころ盛りだくさんの、リマに次ぐ第2の都市です。 ただ、アレキパは少し高地(2,300mちょっと)。さらに、渓谷へは5,000mの山越えがあるため、緊張しますが楽しみです。
ビクーニャの毛のマフラーは1本9万円くらいで売られています。アルパカより手触りがとても柔らかく、糸が細く、そして高級です。 その毛は、殺して皮ごと剥ぐんだと友達に言われ、脅えていましたが、ちゃんと調べたら毛をカットするだけで、殺さないとわかりひと安心です。 安心しただけで未購入。日本へ帰国の際は記念に買う、かも。

*難しいちょっとした言葉*

 そして、アレキパ行きの航空券を買いに“LAN”航空会社の店舗へ行ってきました。購入はネットでも出来ますが、 何事も経験かと思い、あえて行ってきました。家からも近いので。整理券をもらって、順番待ち。 順番がきて椅子に座ったら、担当のお姉さんが「Dame un sol(1ソルください)」と言ってきたので、 なんだか変だなーと思いながら1ソル(日本円で35円くらい)を出したら、お姉さんが笑い出した。 お金が必要なのではなく、ちょっと待って、という意味だそうで、「1ソルなんて出さないでよぉ〜」と笑われました。 ちょうだいって言ったじゃーん。かなり少ない金額だけど、なにかの手数料かな、と素直に出すでしょ、普通。
聞き取れても、そのままの意味ではない時があるので難しいですね。「1ソルください」なんて言い回しは、初めて聞いたので、 いろいろな所へ出かけて、いろいろな人と話すって大事だな、と思いました。

*地図を買う*

  5月7日、今、自分で運転して出かけられるのは、テニスコート、スーパー、そして近くのパン屋さんくらいなので、 行動範囲をもう少し広げたいと思い、道路地図を求めて本屋をめぐりました。
2軒の本屋で、「ない」と言われ、くじけそうになりながらも3軒目の本屋へ。そこでは1枚ものの、リマ市の地図しかない、と。 それは持っているので、道がもう少し大きく出ていて、道路の名前が大きくのっているのが欲しいと説明すると、お店のお姉さんは、 「じゃ、これを拡大コピーすればいいじゃない」だって。笑ってしまいました。そうじゃないだろーって思いながらも、笑ってしまいました。 そう、それがペルー。
後日、ほぼ毎日通っている近所のスーパーで無事に購入。本屋さんではなくスーパーで。道路地図は本屋さんではなくスーパーで。 買い物って、意外に難しい。
そして、この話を友達にしたら、「で、行動範囲はどれくらい広がったの?」と。 近くのカフェに行けるようになったよ、と答えると「それって…、拡大コピーで充分だったんじゃないの?」と。
確かにそう、かも。そう、それが私。


*遠い国で、韓国人と日本人の違い* 

最近あちこちで、韓国の方々を見かける気がします。ヨーロッパでも、ここペルーでも、 日本人よりも韓国の方々とすれ違うことが多くなったように思います。
ヨーロッパ旅行の時に、キレイな、明るい色のTシャツを着ていた私は、まるで韓国人だねと夫に言われました。 実際に団体旅行中の韓国の方々は、それは、それは、派手な色の人だらけでしたから。
うぅぅーん、私も近いかも?彼らは上下、ばっちり原色でキメている、赤いシャツに青いパンツの人。濃いピンクのシャツに、薄いピンクのパンツの人。 黄色のシャツの上に、真っ赤なジャケットを羽織る人。薄いピンクのシャツに、原色の緑色のスカーフをしている人、などなど。 ま、さすがに私はそこまでじゃない(と、思う)。
ところが、今日5月20日、私は、上から、薄いピンクの帽子、シャツは、薄ピンクと薄紫と白のシマシマで白が多め、下は黒のパンツに黒い靴。 (ちなみにすべて日本で購入)このような姿で、ゴルフへ行ってきました。
プレーをしている時、キャディーが、知り合い?と指をさすので、見てみると、隣のコースから黒い髪のセニョーラが、こちらへ向かって走ってきた。 誰かなぁ?立ち止まった彼女が叫んだ。
「アニョハセヨー」って、韓国語かい!!!!!
一応、アニョハセヨー、と答えましたが、私、日本人でーす、と。誰かと間違えた? それとも今日のウエアが、遠くから見ると、韓国風??


*韓国製品は安いがブラジルより下?*

 また、韓国系のお話。最近は、家電製品も韓国製が多く、 広告も韓国系企業のものを非常によく見かけます。日本製品は「質は良いけど、高いから、韓国製を選ぶなぁー」とペルー人に言われました。 はるか遠く離れた国、ペルーで、日本製は質がいいと、認識されていて非常に誇りに思った嬉しい瞬間でした(でも、買ってもらいにくいのは残念) SONYやシャープ、パナソニックなどのテレビ、オーディオ、携帯を見かけたが、それらはペルー人からみても、非常にかっこいいのだそうです。 でも、高い。だから、SONYの携帯で、話しながら道を歩いてはいけない、と教えられた。高く売れるから盗まれるらしい。 車で後ろから、そぉーっと近づいて、通話中の電話をガバッっと持っていかれるらしい。おぉー怖い、怖い。
幸いにも、私は、かなり旧式のペルー製の携帯を使っているので大丈夫。そして、友達と電器屋さんをうろうろしていた時。 大きさは同じで、性能も同じ冷蔵庫。値段は韓国製がちょっと安い、同じメーカのブラジル製造と韓国製造の、冷蔵庫の前で、友達がひとこと。 これだったら多少値段が高くてもブラジル製の方が、品質が良くて安心だわ、と。えぇぇぇ〜!!!!私のイメージは逆。
ブラジルの、じゃんじゃんいっちゃいましょう〜、ってノリ(あくまでも個人的なイメージ)よりも、 韓国の、まじめで、きっちりやりましょう〜、ってノリ(これも個人的なイメージ)の方が、安心じゃない??と思うんだけどなぁ。 どちらも、もちろんきちんとした製品だし、大丈夫なんですよ。あたりまえだけど。
こちらペルーに来る前、時々、ペルーってあの細長いところ? と聞かれていました。が、それはチリ。 横領事件のアニータさんの家、見てきてー、と。それもチリ。
遠く離れた国は、なかなか覚えられないっていうか、認識が薄い。だから、ペルーから韓国は非常に遠く、イメージがあまり無いだけなのかな?  かなり韓国製品も増えてきましたが、イメージとしてはまだブラジルが上のようですね。 がんばれ韓国!!!!って、充分に頑張っていらっしゃるようなので、大きなお世話、ですね。

(つづく)。

やまだえみ
大阪府出身の主婦。夫の仕事でペルー・リマに3年。この9月に帰国。
現在東京在住。主婦目線のリマの生活を綴っていただいています。


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