Amigos No.85-1
2009年2月


2008年度の算数ドリル発注へ

 「算数ドリルをペルーの子どもたちに贈る」事業は毎年1回ペルーで印刷し、ペルーの首都リマ郊外の貧しい地域の小学校5〜6校に配布しています。今までは出来るだけCALO会員がペルーに行き、毎年出来上がった算数ドリルを各学校に持って行っていました。しかし、昨年はこの活動のためにペルーに行く人が誰もいなかったということもあり、印刷時期を延ばしていました。その上、現在の翻訳の中に直したい箇所がいくつかあり、原稿をチェックしたいとも考えていたからです。つまり、改定版にする為です。
 先号(12月)でお知らせしたとおり「算数ドリルのチェック」を始めました。しかし、思ったより時間がかかり、結局2年生1学年だけの改定版となりました。改定が必要なページはそれでも17ページに及びました。その改定するページをファイルにして電子メールでペルーの出版社に送り、3000冊のドリルの注文をしました。その旨を現地スタッフであるジャネットに知らせ、出版社のヨシモト社長さんとジャネットがそれらの改定ページの原稿をもう一度丁寧にチェックしてから印刷を始めますので、心配しないでくださいとの報告がありました。
 この不景気な時期ですが、このドル安(円高)は私たちCALOには大きなメリットとなりました。印刷の見積り金額を円になおせば、改定料金を入れても去年より少し安くなります。これは非常にラッキーなことです。
 ドリルが出来上がれば4月からの新学年のためにジャネットたちが学校に配布してくれるとのことでした。






高校で翻訳絵本づくり

=大阪府立千里高校2学年の生徒たちと=


人権 ロング・ホームルーム 「相互理解」で

授業風景1 2月12日(木)午後、大阪府立千里高校で「相互理解」をテーマにした2年生対象のロングホームルームなるものが催されました。全部で12の講座が用意されており、生徒たちがそれぞれ受けたい講座を選びます。講師陣もさまざまで在日コリアンの活動をしている方、沖縄出身で伝統文化エイサーを披露する方、在日ブラジル人の子どもたちにポルトガル語を教えている方、聴覚障害の方への理解のために手話指導などをする方などがおられました。

 CALOも活動の話をするように千里高校から依頼されて行ってきました。小中学校への「出前授業」の経験はありますが、高校生となるとちょっと要領がちがうかなと緊張気味で出かけましたが、22名の受講生はとても熱心に聴講してくれました。授業風景2

 CALO設立の経緯から、現在の活動「算数ドリルの配布」「翻訳絵本の配布」の紹介をしました。また、活動現場であるペルーについても話しました。さらに地球儀でいうと真裏に位置するペルーは距離的にも、文化的にもどんなに日本との隔たりが大きいかということを認識してもらうために乾燥じゃがいものチューニョ、万能布のマンタ、ケーニャやサンポーニャなどの民族楽器などを詰め込んだ「カルチャーボックス」なるものを登場させました。

ここ千里高校は「国際文化科」と「総合科学科」があるという特徴のある高校です。翻訳されたスペイン語に興味を示す生徒たちや「ロバのあご骨」「動物の爪で作ったマラカス」に興味を示す生徒たちもいて、私たちにとっても楽しいひと時でした。

2時間目は翻訳絵本づくりです。学校から「おりづるの旅」の6冊の寄付があり、それに翻訳シールを貼っていきます。3〜4人の生徒たちで1冊を受け持ちます。さすが高校生、1回の説明で理解するとさっさと貼る作業にとりかかりました。中には表紙の題名をカラフルに色付けするグループも。 こうして6冊の本が出来上がりました。この本を使ったペルーでの授業の様子をビデオで紹介し、まだまだ本が足りないことを理解してもらいました。

作業が終わって帰る時「うちら、ちょっと国際協力したん違う?」と言った女子生徒。ラベルに自分の名前をアルファベッドで書いて貼り付けた時、ペルーの貧しい地域の子どもたちに思いをはせてくれたのではないかと思いました。心地よい疲れを感じながら帰途につきました。

(梶田雅子、戸田佳子)

次のページへ >

このページのトップに戻る  |   会報誌「Amigos」の目次に戻る   |   「ホーム」に戻る

 
このサイトのご利用にあたって |   CALOについて
Copyright(c)2008 CALO All rights reserved.