Amigos No.115-1
2016年12月
CALOのキャンペーンの季節になりました。
箕面のもみじの美しい季節も終わりに近づいたようです。そして師走を迎えこの季節になりました。
23年前、ひとりのペルー人留学生の切実な訴えからこの活動が始まりました。「わたしの国にはこんなすてきな算数ドリルはありません。
それどころか貧しい地域では教科書も満足にないのです。」…
「がんばってスペイン語に翻訳するから、コピーでもしてもっていく?」と大阪外大(当時)でスペイン語を勉強中の大学生や主婦が集まりました。
乾いた砂漠に水が浸み込むように、それらはペルーの生活困難地域で引っ張りだこになり、本のない子どもたちの胸に大切に抱え込まれていきました。
以来、この活動に協賛していただく方々の大きな力に押されて、ここまで来ました。その間、
CALOの算数ドリルはその地域の子どもたちの教育に力を発揮し、算数好き、数学好きの生徒、学生が育ってきました。
教育不十分で貧しさから抜け出せなかった子どもたちの学力が向上し、
奨学金を獲得して大学まで進んで勉強しているという知らせを聞くことが多くなってきました。
また、掲載しているように(次ページ)フランス留学を果たしている学生もいます。
その間、ペルーの経済状態も最悪状態を脱しているように見え、何度もわたしたちの支援はいつできなくなるかわからない旨を伝えていますが、
長くCALOの算数ドリルを使っている学校の校長先生たちはそれを恐れているようです。
また、ここ数年CALO会計は繰越金が不十分な状態です。何かと物入りな年末に恐縮ですが、
ご無理のない範囲で一人でも多くの方々からご寄付をいただければうれしいです。
翻訳絵本をペルーに届ける
現状報告
☆6月9日(木)に発送した29冊の翻訳絵本は8月12日(金)にリマに届いたとの連絡がありました。
いつも、この絵本の小包の受け取りと、連絡をしてくださっている加藤神父様が8月、緊急入院されて、
直接連絡が取れなくなりました。メールを送っても返信はありません。
郵便局のカルロッタさんという女性とジャネットが受け取ってくれるということで、
11月2日(水)にテストケースとして15冊だけ発送しました。
約2カ月かかりますので1月に届けば安心です。
今年59冊の絵本がペルーの子どもたちの手に渡ったことになります。ありがとうございました。
どうぞ加藤神父様の回復をみなさま、お祈りください。
CALOの翻訳絵本6冊 アフリカにも
モザンビークの子どもたちに初めての絵本を
モザンビークへ絵本を持って
9月1日から2週間、アフリカ南東部に位置するモザンビークという国にボランティアとして行き、いくつかの学校を訪問してきました。
モザンビークという国はアフリカの中でもとても貧しい国で、長くポルトガルの植民地であったので、ポルトガル語が共通語です。
出発前にCALOのスペイン語訳の絵本をポルトガル語に訳しました。
スペイン語とポルトガル語はとても近いので簡単です。ナンプラーという町ではマリア・リビエル共同学校を訪問しました。
幼稚園では、「大阪ラテンアメリカの会」からの絵本とサッカーボールをプレゼントしました。
そこではポルトガル語の「はらぺこあおむし」の読み聞かせをしました。
子どもたちと先生方が初めての絵本を興味深く聞いていました。
校長先生は「絵本の読み聞かせという習慣がないため、先生方にも刺激となりました」と話されました。
モザンビークでは、就学前教育は無償ではないため、幼稚園や保育園に通わない子どもたちが多く、
修道院が経営している幼稚園では様々な支援を行っているため、
3歳から5歳までの地域の子どもたちが集まっていました。
日本に興味を示す子どもたち
幼稚園の隣に初等教育の1年生から7年生までの子どもたちが通っている学校があり、ここでは、
低学年の学級に絵本の読み聞かせを行いました。高学年では日本の学校について話し、折鶴を折ることにしました。
初めて聞く日本についての話にみんな興味深そうでした。「日本のことを知っていますか」と聞くと、
一年生の男の子は「日本は中国の物が多い国だと思う」と答え、
中国がモザンビークへと投資しつつ存在感と影響力が増していることを再認識しました。
絵本を通して、確かに子どもたちに幸せを届けまし
た
南米だけではなく、今回はアフリカにもCALOの絵本とサッカーボールの寄付を持って行くことができて、
いつもサポートして下さっている皆さんにとても感謝しています。
ペルーの子どもたちやアフリカの子どもたちにとって絵本は貴重な勉強道具になります。
絵本を通して喜びを感じ、彼らが抱えている問題を忘れ、子どもらしい姿、
想像力を働かせる機会を与えることになります。皆さんの寄付で多くの子どもたちに幸せを確かに届けることができます。
今までのCALOの取り組みを通して、教育を受けることで、子どもたちの人生が大きく変わるということを見ることができました。
絵本や算数ドリルを通して、多くの子どもたちに可能性のドアを提供することができると確信しています。
今後も皆さんの支援とご理解を頂きながら、多くの子どもたちに幸せを届けたいです。
(オチャンテ ロサ)
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