Amigos No.107-4
2014年6月
不思議な巡り合わせ… 千里高校卒業生 びっくり!
クスコで出会った「たいようまでのぼったコンドル」
ペルーのクスコからのメール
先月のある日、CALO会員の松本テレサさんに一通のメールが届きました。(本文はスペイン語)
テレサ先生: こんにちは。わたしは千里高校の生徒でした。みどりと言います。覚えてくれていますか? 私は大阪府立千里高校で2006年から2009年までスペイン語を勉強しました。千里高校を卒業後、神戸外国語大学で勉強しました。 この3月に卒業し、今はペルーのクスコの旅行会社で働いています。 ここクスコから先生になぜ書いているのかと言えば、一冊の本に出会ったからです。それは「たいようまでのぼったコンドル」です。 これは日本の本なのですか? でもスペイン語の文が貼りつけられています。わたしはびっくりしました。 というのはその裏表紙に日本語で千里高校とあったからです。 一度先生のクラスでスペイン語訳を本に貼りました。その時は大阪ラテンアメリカの会の組織について知りませんでした。 でも、今、再び大阪からこんなに遠く離れたクスコでこのプロジェクトに出会ったのです。 わたしはとてもうれしく、テレサ先生に書いています。 わたしは千里高校でスペイン語に出会い、大学でもスペイン語を学ぼうと決めました。 大学4年のとき、スペイン語を学び、ボランティアをするためにペルーに来ました。そして、そのとき、ひとりの女性に出会いました。 彼女はクスコで旅行会社を持っていました。そこで働かないかと勧められました。 いちど日本に戻り、大学を卒業し、ここクスコで新しい生活を始めました。 「たいようまでのぼったコンドル」の本の写真と、クスコでのボランティア仲間の写真を添付します。 スペイン語を学び、習得し、仕事につけたことを先生に感謝しています。 日本かペルーかどこかで、いつか先生にお会いできることを願っています。 ありがとうございました!!! 大倉 みどり |
日本の絵本・出身高校の名前にびっくり
松本テレサさんは府立千里高校の国際文化科のスペイン語クラスで教えていて、彼女はそのクラスの教え子だったのでしょう。
こんな不思議なことがあるのかしら、とテレサさんはわたしにこのメールを転送してくれました。
そして、詳しく知りたいので大倉さんにメールをすると、返信が来ました。
それによると、千里高校国際文化科を2009年に卒業し神戸市外国語大学のイスパニア学科に進学。今年、クスコのこの旅行会社に就職したのだそうです。
旅行会社の社長さんが「たいよう…」の作者・乾千恵さんと知り合い、絵本を頂かれたそうです。
乾さんはクスコ(絵本の舞台であるアンデス)の子どもたちにも読んでほしいと、CALOの翻訳文を貼りつけた絵本を贈られたそうです。
その時、沢山出来あがっていた千里高校の出前授業で作ってもらった本を渡したのでした。
千里高校へのCALOの「出前授業」は定期的には2008年2月から年に一度行っています。
そして、「たいよう…」の絵本の翻訳をCALOが完成したのは2011年1月15日です。大倉さんが千里高校を卒業したのは2009年です。
2011年2月3日に千里高校へ「出前授業」に行き、「たいよう…」の絵本に翻訳文を貼る作業をしてもらいました。
全部貼り終わると本の裏表紙に「名前シール」を書いて貼ります。スペイン語で「この翻訳文はわたしが貼りました」とかいてあり、
そのあとにアルファベットで名前を書き、年齢を書き、学校名を書きます。「千里高校」と漢字で書く生徒もいます。
このシールは作業をする子と、それを受け取るペルーの子どもたちの数少ない交流のしるしです。
この名前シールが貼ってあるのを大倉さんは見つけて驚いたのでしょう。
大倉さんはクスコから少し外れたところで「学童保育」のような施設でボランティアもしているそうです。そこでこの絵本も読まれることでしょう。
わたしたちが予測していないやり方で、CALOの翻訳絵本がどんどん広く読まれるようになるのではないかと大きな期待をもてるエピソードでした。
彼女はCALOにも興味を持っているとのこと。また、クスコ周辺の情報を知らせてくれることでしょう。
テレサさん、大倉さんありがとう!
作者の乾千恵さんにもこのことをお知らせしましたら、すぐに返信をいただき「メールありがとうございました。こちらもワクワクしてしまいました。
本当に、嬉しくも不思議な巡り合わせですね!松本テレサさんにも、教え子のその方にもよろしくお伝え下さい」とのこと。
(梶田)
CALO例会のスケジュール 7月19日(土) 8月23日(土) 9月13日(土) いずれも午後2時〜4時、みのお市民活動センターで行います。 |
あとがき:
*クスコからのメールの話で、例会では盛り上がりました。 (M) |
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