Amigos No.103-1
2013年6月
活動方向を考えるとき
- 第20回大阪ラテンアメリカの会総会の開催 -
4月20日(土)20回目の総会が開催されました。
開催にあたり、CALO立ち上げ者の一人でもある代表者のあいさつの中で、
今後の活動の方向について見直したいという提案がなされました。
その後、参加者全員でそれらの件について話し合いがもたれ、概ね了承されました。
CALO20年目を迎えて思うこと
梶田 雅子(CALO代表)
今年で活動も20年目に入るわけです。過ぎてしまうと「あっという間」とも言えますがこれはやっぱり相当な年月だと言えます。
毎年総会を迎えるごとに活動を振り返っていました。しかし、今回は3月のペルー訪問を何かのきっかけにと考えていたこともあり、
単に一年の振り返りだけではなく大きく20年の足跡を考え、これからどういう方向に活動を方向づけていくのかを考えてきました。
その理由はいくつかあります。
理由1:代表を年齢的に考えて、だれかに引き継ぎたい。
今まで、細かい軌道修正はしてきましたが、
大きくは設立以来、「算数ドリル印刷・配布」数年後から「翻訳絵本づくり・配布」の2本柱は変わっていません。
しかし、「大阪ラテンアメリカの会」という名前を掲げ、ラテンアメリカ諸国との交流、支援ということを目的としているNGOとしては、
時代の要求も考えると様々な方法があることも確かです。
責任をもって続けていくことが、年齢的に不確かになってきた。今までの活動にだけでなく、
新しい社会の要求にもこたえるという形で代表を代わることが出来ないか?
理由2:活動資金の減少
この紙面でも幾度かお知らせしていますが、
活動資金が減少してきています。それは、日本経済全体の落ち込みの影響もあるのでしょう。
CALO設立以来、年会費を払ってもらっての会員制をとっています。これは当初の立ち上げには絶対必要なことでしたし、
NGOとしての「体力」として必要不可欠なものでした。
こうした会員の皆様の絶え間ない援助がCALOの活動をここまで続けてこられた大きな要因となっています。
しかし、代表を続けてきたわたしと同様に、当初からの会員の方々も年齢を重ねてこられた方々もたくさんいらっしゃいます。
そして、退会を申し出られる方も増えてきました。
せっかくここまでご協力して見守ってもらったのに、
唯一の絆「Amigos」で伝えるペルーの子どもたちからの情報を途絶えさせることは心苦しいことです。
この辺で「年会費による会員制」をリセットして、
任意で不定期の寄付だけをお願いするというのはどうだろうと考えています。
理由3:ペルーの小学校の事情
一方、「ドリル活動」に関して、
受け取る側のペルーの小学校では、まだまだ必要性があり、訪問する学校ではどこでも、
このドリル配布はやめないでほしいとの要望を先生たちや子どもたちからも聞きます。
しかし、発足当時に比べると経済的にもよくなっているのは確かです。
また、CALOが係わったことにより、教育の質自体が良くなっていることが分かります。
配布中止は偲びないと思いますが、
現在配布している小学校5校の中で2校はCALOの支援がなくてもほかからの支援だけで十分にやって行けるのではないかと思っています。
理由4:活動可能会員数の減少
会員の高齢化にも伴い、
CALOの活動にかかわれる人が少なくなってきています。かつ発足当初のような熱意も少く、
例会の参加人数も、新しく加わってくれる会員も少なくなっています。
理由5:活動目的の見直し
活動目的のひとつに掲げている「ラテンアメリカの人々との交流」に関して、
発足当時は大阪外国語大学(当時)の留学生との交流をひとつの目的にしていましたが、
今はその必要(留学生たちに)が少なくなっている。
これはインターネットの充実などで外国の情報が簡単に手に入ることや、
出身国との通信が簡単でホームッシックになる留学生も少なくなっていることも大きな要因です。
また、現在、外国人を取り巻く問題が発足当時とは大きく変化しているようです。
今は在日(渡日)外国人の問題やその子どもたちを取り巻く地域や学校での問題が大きくなってきていて、
彼らのケアの必要性があり、そのためのNPOも各地に増えてきて来ています。
また、CALOの会員の多くは高齢化しており、積極的な交流ができない状況になっています。
ここでこのような時代背景を考えて、活動の方向を見直していくべき時だと思っています。
今後の活動への提案
提案1:
上記の理由で2013年度より、
毎年会費を払っていただく「会費制」を廃止し、あらためて随時、「寄付」をお願いするという運営形態に変更したい。
但し、現在の会員制は継続いたします。
提案2:
今年度一年間は代表として、 活動の見直し作業をしていきたい。そして、次に代表を引き受けてくれる方 (総会でオチャンテ・ロサさんが承認された)の方針にそって、サポートし、 スムースに変換して行けるように努力したい。
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