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2005.07.26 国際理解教育ワークショップセミナに参加 |
国際理解教育ワークショップ 「NGO活動を通して、国際理解教育を学ぼう」 子どもの人権ファシリテーター(促進役) 浜田進士氏 去る、7月26日(火)午前10時〜午後4時、みのお文化センター7Fにおいて、箕面市立小、中学校教職員のためのセミナーが開かれました。 箕面市教育委員会主催、箕面市国際交流協会、箕面市教育研究会小学校社会科部会、同中学校社会科部会共催のもとに行われました。 講師(ファシリテーター)は国際理解教育コーディネーターの浜田進士氏、協力NGOとしてアジア協会アジア友の会、国際エンゼル協会、みのおフェアトレードの会そしてCALOが参加しました。 浜田氏の興味深いワークショップや、NGOによる模擬授業などを通して、国際理解教育のあり方や問題点などを話し合いました。 これは箕面市国際交流協会とCALOはじめいくつかのNGOとで作っている「子ども未来応援キャンペーン」の実行委員会が毎年夏休みに企画している教職員むけのセミナーで、いわゆる「出前授業」「国際理解教育」の進め方のセミナーです。今年で3回目になります。 ♪♪♪まず、気分をほぐそう♪♪♪ 小中学校の先生方十数名とNGOのメンバー、約20名くらいが浜田氏のリードにしたがって、円形に並びます。お互い大方顔も名前もわかりません。まず、ふたりずつ組んでジャンケンポン! 「アイコ」になったとき自己紹介を始めます。「どこからきた? 名前は? 好きなものは? など」そして次々に3〜4人くらい。それ以上は記憶力の関係上(?)ムリ。静かだった会場がちょっとざわついてきました。 次は、ローマ字での名前のアルファベッド順に並ぶのですが、その際、お互いに絶対に口を使わない。すべて手のひらに字を書くという方法などジェスチャーのみで行います。名前は名、つまりファーストネームが先で、姓はあと。Mから始まる女性が多くて混乱し、つい口が出て浜田氏に注意されたり、「ち」で始まる人が、「ヘボン式」なのかどうかを確かめる、つまりTではじまるのか、Cで始まるのか・・・涼しい顔して最初から最後列で腕組みしている男性はYで始まる人だったり。このゲームをとおしてお互いの心がほぐれ、硬かった雰囲気が一気に和らぎました。 雰囲気づくりのあと「国際理解教育に役立ついろいろな手法」と題して浜田氏の話がありました。 ♪♪♪ワークショップは子どもの遊びから♪♪♪ 1) 参加型プログラムの基本 @関心(気づく) つかみ、受け入れるための準備、感じる A知識・情報(理解、わかる) 考える、広げる、深める B態度・行動(行動につなげる) 作り出す、計画する C問題提起・政策提言 まとめ、持ち帰る、地域に生かす 2) 参加の3原則 @一番最初の段階から (学習者の知っていることから始める) Aすべての段階において (プロセスを重視する) B次の段階まで (参加のねらいを明確にする、無理をしない) 3)手法のアイデアの基本は遊び=子ども遊び3つの基本型 @ごっこ ままごとをはじめ動物やおとなのふるまいを真似る(疑似体験) Aしりとり 言葉尻をつかまえて情報を連鎖していく(連想ゲーム) B宝さがし 地図 知識の断片から協力して答えを見つける(かくれんぼ・鬼ごっこ) 4)手法の前にテーマ(課題)について深めよう! @ なぜ、その課題が私にとって大切なのか? A 学習者の生活と課題とのつながりを考える B 学校、保護者、地域での実情は、他の課題との関連性は? 3) なぜ、国際理解教育なの?(5つの国際化) 4) 新しい国際理解教育 地球市民を育てる教育とは? ♪♪♪アテにされる子どもに♪♪♪ 国際的課題を直接テーマにした総合学習では、「多文化理解」「課題理解」「関係理解」「問題分析」などのアプローチの方法があり、それらを経て世界と出会い、世界とつながることができる。しかし、世界に興味を持つことと同時に「トータルな自分を見出す」ことも必要なことだ。「自尊感情」「他者共感」「コミュニケーション」「多様性の受容」「参加と協力の動機付け」など。 最近の子どもたちは勉強さえしていればよいという雰囲気の中にいて、大人や周囲から「アテにされる」ということがなくなってきている。家族をはじめ周囲との「関係」を豊かにすることが必要ではないだろうか。小さな仕事でも受け持ち、「あなたがいないと困る」という状況をつくることが大切。 ♪♪♪「貧困」とは?♪♪ 現代社会での「貧困」はモノやサービスの欠乏ではなく、「本来ある力が剥奪されている」ことにその「貧困さ」があるのではないだろうか。ここ10年くらいのうちに「豊かさ」ということの意味するものが変わってきていることに気づく。 「内なる国際化」という言葉であらわされる「多文化共生」ということがある。日本社会でもさまざまな国の文化に触れることがある。その多様性、違いを認め合い、それが「豊かさ」であるという面を見られるように。「違いって面白いなあ」と思える子どもたちになってほしい。 |
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